いわゆる年功序列で、定期昇給のある企業の場合、退職する時に退職金をもらえることが多いです。
定年まで勤めると数千万という単位にもなり、老後の生活の柱となる場合も多いでしょう。
さて、タクシー運転手も会社員ですので長く勤めていると退職金はありそうなものですが、実際のところはどうなのでしょうか?
この記事では、タクシー運転手の退職金について見ていきましょう。
Contents
タクシー運転手の退職金はあるところとないところがある。
実のところ、タクシー運転手の退職金は会社によってあるところとないところがあります。
どちらかというと、ないところの方が多いという印象です。
その最も大きな要因として考えられるのが、定年後にタクシー運転手になったり、続けたりする方が非常に多いということです。
タクシー運転手の平均年齢が60.1歳と、通常の会社でいうと定年になる年齢を超えていることからも、定年後にタクシー運転手として勤めている方は多いのだろうと想像できます。
退職金が多額になり、税制も優遇されているのは、定年を迎えた人が、その後収入がなくても生活できるように、ということが大きな要因だと思います。
しかし、タクシー運転手の場合は定年後も働き続けることができるのが一般的です。正直、定年がないと言っても差し支えないと思います。
そのため、定年後のために給料の一部をプールしておく必要がありません。
実際、タクシー運転手で一般的な歩合制とは、売上のうち、会社の運営に必要な割合を差し引いた全額を運転手に支払う、という仕組みです。定年後に備えて残しておかないとまずい、という考えがあれば、このような給与体系にはなっていないでしょう。
定年後や、もしもの時が心配だという人は、給料の一部を使い、確定拠出年金や国民年金基金、生命保険などに個人で加入することで、将来に備えましょう。
タクシー運転手の退職金はあっても一般企業よりも圧倒的に少ない?その理由も解説
前述の理由で、仮に退職金があるタクシー会社であっても、他業種に比べてもらえる退職金は非常に少ないです。
何十年と勤めて数百万、というあたりがせいぜいではないでしょうか。
前述の理由以外に、退職金が少ない理由をあげるとしたら、退職金には次の仕事までの「つなぎの資金」という性質があるためではないかと思います。
会社を退職し、次の仕事がないと、求職者給付(失業保険)がもらえますが、その金額はそれまでの給与の50%から80%で、全額ではありません。
また、自己都合退職や懲戒解雇の場合、退職から3か月は求職者給付がもらえません。
そのため、失業してから次の仕事が見つかるまでに多少なりとも収入があれば助かります。
この、「つなぎの資金」としての退職金と考えると、100万円もあれば十分、と思われるのではないでしょうか。
退職金はどのくらい貰えるのが相場なの?
さて、退職金の相場を見てみましょう。
多い事例としては、勤続5年以上の場合、勤続1年あたり10万円の退職金をもらえる、というものです。
また、毎月の給料を低くする代わりに、「中小企業退職金共済制度(中退共)に加入し、別の会社が給料に充てる分を将来の退職金に充当し、退職金を確保する会社もあるようです。
(国からの補助が出るので掛け金以上の退職金が貰えますし、退職金の場合非課税になる範囲も多いので、従業員としても悪い話ではないです)
タクシー運転手の退職金制度の特徴とは?
退職金制度がある場合でも、やはり勤続年数が短いと、もらえなかったり、もらえたとしても相当な少額になります。前述の一般的な例でも、勤続5年未満では退職金はありません。
他業種でも同じですが、退職金をもらうには、同じ会社で長く働くことが必要です。
タクシー運転手の場合、同じ会社で長く働けないと、退職金がもらえないだけでなく、次に就職するときもなかなか決まらないことが多く、また会社によって勝手も違うので、安定した売上をあげられるようになるまで時間がかかります。
よほど労働条件が悪いなら別ですが、基本的には働く会社はあまり頻繁に変えないよう気をつけますしょう。
会社選びに迷ったら私が相談に乗ります
ここまで一般的な場合を説明してきましたが、「会社のホームページや、求人票を見ただけでは、どの会社を選んだらいいのか分からない」というのが正直なところだと思います。
私にご相談いただければ、退職金のある会社をご紹介できます。それどころか、入社祝金のある会社もご紹介できます。
また、入社してすぐに辞めざるをえなくなるような、労働条件の悪い会社を紹介することは決してありませんので、安定した収入を得ながら長く働くことができます。
ですので、タクシー運転手になりたい、けどどの会社を受ければいいか迷っている、という方は、まずは私にご相談ください。
まとめ
この記事では、タクシー運転手の退職金についてご説明してきました。
基本的にタクシー運転手の退職金はないか、あっても少ないため、いざという時の備えは毎月の給与から貯金したり、保険や個人年金に入ることでまかないましょう。
また、タクシー会社の退職金制度が充実していない一番の理由は、タクシー運転手に定年という概念が薄く、いつまでも働き続けられるからです。
努力次第でいつまでもある程度の収入を得られる職業です。毎日の売上を大事にするとともに、健康管理には気を付けましょう。