ブロッコリー、おいしいですよね!
でも、他の野菜に比べてちょっと高くないですか?
筆者がよく行くスーパーでは、キャベツや1/4に切った白菜は、だいたい特売だと100円くらいです。
ブロッコリーは、同じアブラナ科なのに120円から150円程度します。
家庭菜園で、ブロッコリーのようなちょっと割高な野菜を作れたら、食費が節約できますよね。
おいしいブロッコリーをたくさん作って、もりもり食べてみませんか?
ブロッコリーの種や苗はいつ頃入手できる?
ブロッコリーに限らず、たいていの野菜の種はいつでも買えます。
インターネット、ホームセンターあたりを覗いてみましょう。
ただし、野菜は適した栽培時期というものがありますから、買ってもすぐに始められないかもしれません!
種の袋に、だいたいこの位の時期に蒔くという目安が書いてありますから、参考にしましょう。
(ちなみに、ブロッコリーは春か夏に種を蒔きます。夏がおススメ。)
苗は、お住まいの地域にもよりますが、3月頃と8月頃に入手できます。
あまり育ってない苗は、安いですがちょっと家庭菜園に慣れてる人向きです。
初心者さんは、しっかり育った丈夫そうな苗を選んだ方が、失敗しにくいです。
ブロッコリーの種
ブロッコリーの苗
ブロッコリーの苗は時期的に現在取り扱いがありませんでした。
ブロッコリーの栽培に向いている季節
ブロッコリーは、涼しい気候が好きな野菜です。
普段スーパーで売っている部分のことを花蕾(からい)といいますが、ここが肥大する時期に暑いと弱っちゃうんですよね。
春か夏にスタートするのが一般的ですが、特に最近は、温暖化の影響か春先から暑いです。
2月下旬から3月中旬に種を蒔く春植えは、虫の被害にもあいやすく、とう立ちもしやすい。
家庭菜園の初心者でしたら、7月中旬から9月上旬にスタートする夏蒔きがおススメです。
家庭菜園のブロッコリーの作り方(栽培方法)とは?
ブロッコリーは、栽培期間が少し長めな野菜です。
時間がかかる分、収穫できたときの喜びも大きいですよ!
どのように栽培するのか、ご紹介します。
種まきや育苗
初心者でも失敗しにくい夏蒔きは、7月中旬から9月上旬に種を蒔きます。
いきなり畑に種を蒔かないで、まずは3号ポットくらいの小さいポットで苗を育てましょう。
種は、発芽するときに光が少し当たった方がいいものと、暗い方がいいものがあります。
ブロッコリーは、ちょと光がいる好光性です。
5から6粒蒔いたら、種が隠れるくらいの土をかぶせましょう。
軽く押さえ、ジョウロでやさしく水をあげてください。
あんまり土をかぶせてしまうと、発芽しにくくなるので注意が必要です。
発芽したら、元気な芽を残して3本に間引き。
本葉が2枚になったら、2本にしましょう。
だんだん大きくなって、本葉が3から4枚になったら、いよいよ1本にします。
本葉が4枚から6枚になったら、植え付けしましょう。
土作り
ブロッコリーには、弱酸性(㏗6.0から6.5)の土が最適です。
苗を植え付けする2週間くらい前に、苦土石灰(くどせっかい)100g/㎡程度を撒いて、調節しましょう。
【あす楽対応・送料無料】朝日工業(株)ハイパワー苦土石灰600G
根っこがちゃんとはると、大きなブロッコリーになりますから、良く耕すのも大事です。
1週間くらい前には、堆肥2kgから3/㎡、化成肥料100gから150/㎡を撒きます。
【あす楽対応・送料無料】朝日工業(株)ハイパワーたい肥2KG
土を混ぜて畝を作れば、植え付け準備は完了です。
植え付け
植え付け時期は、8月中旬から9月中旬頃です。
まだまだ、昼間は暑い時期ですよね。
苗が暑さで弱ってしまうので、作付面積にもよりますが、夕方からスタートするのがいいでしょう。
根鉢をくずさないよう注意して、優しくポットから出してあげます。
ポットと同じくらいの深さの穴を掘って、植えましょう。
植える間隔は、近すぎると根っこが育たなくて、大きいブロッコリーになれません。
畑なら、40から45㎝はあけましょう。
プランターだと、そんなに間をあけるのは難しいかもしれませんが、最低でも20㎝以上はあけた方がいいです。
ブロッコリーは、湿気に弱く、水はけがいい場所が大好きです。
プランターで育てるなら、鉢底石をしっかり入れましょう。
防虫ネットをつける
植えたらその日のうちに、防虫ネットをかけるところまでやってしまうのがおススメです。
ブロッコリーは、アブラナ科の野菜です。
虫がつきやすいですから、きちんと予防してあげましょう。
<防虫ネットをかけるのに必要なもの>
- 寒冷紗(かんれいしゃ) ※銀色の線入ったものがおススメ。ブロッコリーにつきやすいアブラムシは、光るものが嫌いです。
- U字の支柱
- Uピン
- 杭(なくてもいい)
- ゴムのハンマー(杭を使うなら必要)
<防虫ネットのつけかた>
1 支柱を立てる
支柱は畝をまたぐように、1m間隔にさしていきます。
畝のはじっこの支柱は、斜めに傾けバッテンになるように2本さします。
杭を使うときは、畝の先頭と終わりの2か所に設置。
靴で踏んだり、金づちでたたいたりすると、変形するかもしれないので、ゴムのハンマーを使いましょう。
2 防虫ネットをかぶせる
端をとめるので、畝の長さよりも長めの防虫ネットを用意してください。
防虫ネットの端をまとめ、杭に巻き付け、Uピンで固定します。
杭を使わないときは、しっかりUピンでとめましょう。
3 防虫ネットの裾をUピンでとめる
ひらひらしてると作業しにくいので、ざっくりでいいのでとめた方がいいですね。
4 防虫ネットの上から支柱で固定する
強い風が吹いて、せっかくの防虫ネットが飛ばされてしまっては、もったいないです。
強風対策で、しっかり固定しておきましょう。
5 防虫ネットの裾を土でしっかり固定
U字ピンでざっくりとめただけだと、隙間から虫が入るかもしれません。
虫が入り込む隙間がないよう、防虫ネットの裾を軽く埋めてしまいましょう。
以上が防虫ネットのつけかたです。
防虫ネットはメッシュ状なので、水やりはそのままで大丈夫ですよ。
追肥は、片側だけちょっとずらしてあげましょう。
プランター 用の防虫ネット
家庭菜園向けの防虫ネット
追肥
ブロッコリーは、”肥料食い”な野菜です。
大きなブロッコリーを収穫できるよう、しっかり追肥を行ってくださいね。
追肥1回目は、9月上旬から9月下旬頃行います。
植え付けから2から3週間後くらいですね。
量は1㎡当たり、20から30g。
化成肥料を、だいたい葉が広がっている範囲位に撒きましょう。
肥料と土を混ぜたら、軽く土をほぐしてあげるといいですよ。
終わったら土寄せしましょう。
2回目の追肥は、10月上旬から10月下旬頃。
1回目の追肥後、2から3週間たったら行います。
畝の脇に軽く溝を掘って、1㎡あたり20から30g、化成肥料を与えます。
溝に土をかぶせ、軽く混ぜたら土寄せしてください。
さらに、花蕾(食べるところ)ができたら、化成肥料10gを株から離れたところに撒くとよいです。
肥料を土と混ぜ、土寄せします。
収穫
夏にスタートしたブロッコリーは、10月中旬から翌年2月中旬頃に収穫できます。
花蕾(食べるところ)のサイズがだいたい直径15㎝くらいになったら、収穫時期です。
ブロッコリーは、最後の方一気に大きくなります!
「もう少し大きくなってから食べよう。」と待っているうちに、育ちすぎてしまうことも。
せっかく何か月も育てたブロッコリーですから、おいしいうちに食べられるよう、注意が必要です。
側花蕾でコスパアップ
収穫した後、早々にブロッコリーを引っこ抜かないで、3月から5月頃まで育て続けてみましょう。
ブロッコリーを収穫した切り口の横から、側花蕾(そくからい)という、1口サイズの小さなブロッコリーが生えてきます。
3から5㎝くらいですが、とってもまた生えてくるので、2か月は楽しめますよ。
液肥をやると、いっぱいとれます。
側花蕾をとらずに、とう立ちさせると、菜花がとれます。
おひたしなどで食べると、おいしいです。
側花蕾を楽しみたいなら、初めからたくさんとれる品種を選ぶのもいいですね。
<側花蕾ができやすい品種>
○ハイツ
○エンデバー
○グリーンハット
ブロッコリーとブロッコリースプラウトの違いとは?
ブロッコリースプラウトという野菜を見たことはありますか?
カイワレ大根に似ていて、ちょっと細目な野菜です。
味はカイワレ大根ほど辛くなく食べやすいですよ。
ブロッコリーの種を発芽させたものなので、同じ植物です。
でも、ブロッコリーの種が余ったから、残りはスプラウトにしようか、ということはできません!
畑で育てるブロッコリーの種には、早く成長させるために薬が塗ってあります。
ブロッコリースプラウトを作るときは、きちんと専用の種を用意しましょう。
ブロッコリースプラウトは夏だったら5日程度、冬でも10日くらいで食べられます。
小さな容器で栽培できるので、場所もとらず、手軽に楽しめますよ。
家庭菜園ブロッコリーQ&A
ブロッコリーの栽培について、よくある質問をまとめました。
ブロッコリー栽培の肥料は何でもいいの?
ブロッコリーは、肥料不足だと大きくなりません。
適切に肥料を与えるのが栽培のコツです。
では、どのような肥料を与えればよいのでしょうか?
肥料は、有機性肥料と化学肥料があります。
有機肥料は、動植物からできたもので、栄養となる成分の含有量は化学肥料より少ないですが、効果は長いです。
化学肥料は、栄養になる成分別の単肥と、バランスよく成分が含まれた複合化成肥料があります。
有機肥料よりも、即効性があるのが特徴です。
家庭菜園でブロッコリーを栽培するときには、複合化成肥料がおススメです。
水はどのくらいの頻度?やり方とは?
種を蒔いたり、苗を植え付けした後は、たっぷり水をやってください。
でも、ブロッコリーは湿度に弱い野菜です。
普段は水をやりすぎない方がいいでしょう。
土をさわってみて、表面が乾いていたら、たっぷりあげてください。
ブロッコリーの収穫のやり方はどうやるの?
花蕾の下10㎝くらいのところを、ハサミかナイフで切ってください。
ブロッコリーは太いですから、手を切らないようにご注意くださいね。
切り方は、水平に切るのはNGです。
雨水がたまって、腐る原因になってしまいます!
切り口に水がたまらないよう、斜めに切るのがポイントです。
さらに、日当たりの良い方に切り口が向くようにするといいでしょう。
ブロッコリーの消毒はどうやるの?それとも消毒は必要ない?
殺虫殺菌の薬は、各社からいろいろ出ています。
初心者のうちは、お店の方にブロッコリーに使うと伝えて選んでいただくといいですね。
使用上の注意に従って、安全に散布してください。
殺虫殺菌薬で消毒しておけば、虫や病気の面で安心ですが、薬はなるべく使いたくないという方も多いですよね。
必須というわけではないですが、虫や病気の症状が出始めたら、早めに散布するのがおススメです。
様々な野菜に使える殺虫剤を一つ持っておいてもいいと思います。
ブロッコリー栽培で発生しやすい害虫とは?
おいしいブロッコリーは、虫たちにも大人気です。
植え付けたら即防虫ネットをはり、葉っぱの黄変や斑点、穴あきを見つけたらすぐに対応しましょう。
<ブロッコリーにつきやすい虫>
- アブラムシ
- ヨウトムシ
- アオムシ類モンシロチョウの幼虫
- コナガ
ブロッコリーの病気
ブロッコリーの病気を予防するには、とにかく風通しを良くして、湿気をためないようにするのがいいです。
水はけもいいように、畝を高めに作るのがおススメです。
普段からよく観察して、異変を感じたら早めの対応が肝心です。
<ブロッコリーがかかりやすい病気>
- 軟腐病
- 黒腐病
- べと病
- 根こぶ病
どのくらいの量を収穫できる?
スーパーで売っているブロッコリーを想像してください。
1株につきあれが1個とれます。
さらに収穫した後、側花蕾という3から5㎝くらいのブロッコリーがポコポコ生えてきます。
ブロッコリーの栽培は、支柱や防虫ネット、肥料など用意するものがけっこうあります。
苗は1つ150円程度はしますから、プランターで1株だけ苗から育てるなら、スーパーで買ってきた方が安いですよ。
どのくらいのスペースが必要?
ブロッコリーは、けっこう大きく育ちます。
もし、種からたくさん育てるつもりならプランターでは難しいですね。
育てたい量にもよりますが、畑を使える人向きの野菜です。
収穫したブロッコリーで食費を節約できるレシピ
ブロッコリーをたくさん収穫できたら、サラダにしてモリモリ食べましょう。
食費を節約するなら、安い材料でまとめるのが基本です。
ハムやツナ缶はブロッコリーとよく合いますが、少し割高な食材です。
マヨネーズ系なら茹で卵やキュウリ。
醤油・ゴマ油系ならもやしやキュウリを合わせると、食費の節約になります。
<ブロッコリーのサラダ>
- ブロッコリー
- もやし
- キュウリ
- ゴマ油・醤油・酢(入れなくても可) 1:1:1の割合
1 ブロッコリー、もやしは茹でる。
2 キュウリは一口大に切る。
3 調味料と和える。
※盛り付けした後、あればおかかをトッピングする。筆者は、調味料の中にほぐした梅干しを入れることもあります。
他にも、「ブロッコリー 大量消費 レシピ」「ブロッコリー 節約 レシピ」で検索すると、いろいろなレシピが出てきます。
ところで、ブロッコリーの芯はどうしていますか?
芯を食べずに捨てているなら、もったいないですね。
ブロッコリーは芯もおいしく食べられます。
食費の節約になりますから、ぜひ芯まで食べてみてください。
家庭菜園のブロッコリーは初心者にオススメできる?
家庭菜園初心者でも、ブロッコリーを育てるのは可能です。
ただ、ブロッコリーは支柱や防虫ネットなど、初期費用がかかります。
育てている間も、肥料代が必要。
なので、数年続けて元をとれる人や、たくさんの野菜を育てるスペースがあって、肥料をまとめ買いして金額を抑えられる人に向いています。
また、虫がつきやすいので、虫が怖くない人向きですね。
まとめ
ブロッコリーは、家庭菜園で作ると少々手間とお金がかかります。
でも、ある程度の面積の家庭菜園を用意できて、たくさん作れるなら、食費の節約になりますよ。
ぜひお試しください。