家庭菜園でのスイカの育て方!プランターと空中栽培どっちがいい?

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「スイカって家庭菜園で作れる?」「プランターで作るのと空中栽培で作る方法のどちらがいい?」

このような疑問を解消しましょう。

スイカは、家庭菜園でも作ることは可能です。

プランターでもできるし、1坪程度の広いスペースが取れれば地植えでも作れます。

結論からいえば、スイカの栽培は初心者ではすこし難しいこともあります。

そこで、この記事では失敗しないように

  • 空中栽培の方法
  • プランターでの地植え栽培の方法

を手順ごとにくわしく解説しますのでぜひ最後まで読んでみてください。

目次

スイカの種や苗はいつ頃入手できる?

スイカの種は3~4月に蒔き始めますが、インターネットであれば一年中購入することは可能です。

また種から生育させたスイカの苗は5月くらいから販売しています。

人気があるため、売り切れることが早く残っている苗はあまり元気のないものだったり状態のよくなかったりする苗もあるので早めに購入しましょう。

選ぶポイントは本葉が4~5枚になっているものがいいでしょう。

スイカの栽培に向いている季節

スイカの栽培に向いている季節は春から秋までとなります。

スイカ栽培のスケジュール

  • 3月~4月 種まき
  • 5月~6月中旬 植えつけ
  • 6月~8月 開花期
  • 7月中旬~9月中旬 収穫

この間、肥料をあげたり、受粉させたりと管理も忙しくなります。

スイカ栽培はプランターと空中栽培どっちがいい?

スイカはプランターで育てることも可能です。

スイカは地をはって広がっていくためプランターで育てる場合、広いスペースとよしずなどの敷物が必要になります。

空中栽培では、支柱を立ててネットを貼ることで上に伸ばすように葉や弦を這わせます。

スペースがあまり取れない人は空中栽培がよいでしょう。

しかし、大玉のスイカを空中栽培するのはむずかしいため、こだまスイカの栽培がよいでしょう。

ポイント

  • 大玉スイカならプランターで広いスペースが必要
  • こだまスイカなら空中栽培がよい

スイカの作り方(栽培方法)とは?プランター編

ここからはプランターでのスイカの栽培方法を詳しくご紹介していきます。

必要な道具を準備する

まずはプランターでのスイカ栽培に必要な道具を準備しましょう。

必要な道具

・プランター

・鉢底石

・培養土

・肥料

・種または苗

・よしず

・ひも

スイカは、ひとつの苗から2つくらいの実が収穫できるように栽培します。

プランターは横幅60センチくらいの横長で深さのあるものがよいでしょう。

土は肥料が混ざっている培養土を準備します。

①プランターに土を入れる

必要な道具が揃ったら、プランターに鉢底石を引き、その上から培養土を入れます。

このときいっぱいまで土を入れるのではく2~3センチほどのウォータースペースを取ります。

土はプランターの淵から人差し指の第一関節分まで

と覚えておきましょう。

②種や苗を植える

土の準備ができたら種か苗を植えます。

種から植える場合、蒔く位置は35センチほど種同士の間隔を空け、1か所に4粒ずつを2か所に蒔きます。

その後、水やりをしながら1週間くらいで発芽するのを待ちます。

苗から植える場合も、苗同士の間隔は35センチくらい空けましょう。

苗から植えるとき注意したいポイントがあります。

注意ポイント

根が弱いので根鉢をできるだけ崩さないこと

ここで、根鉢を崩してしまうとせっかくいい苗を購入できても根が傷んで失敗してしまう恐れがあるので十分に注意して植えてください。

③仮支柱を立てる

スイカの葉はとても大きく、風で葉があおられ折れてしまう恐れがあります。

そのため、まだ背丈が小さくても支柱で支えてあげるとよいでしょう。

このときの支柱はわりばしでOKです。

わりばしと茎を寄せて八の字にひもで軽く結んでおきます。

④3週間ごとに肥料をやる

スイカは長い期間、栽培するため定期的な肥料が必要です。

化成肥料を3週間おきにあげましょう。

どの肥料がよいか迷う場合は「スイカ・メロン用の肥料」を選べばまちがいありません。

肥料をあげる際には、肥料やけを避けるために根元から離してプランターの淵に沿って蒔くとよいでしょう。

⑤摘芯する

親づるがしっかりとしてきたら摘芯します。

摘芯とは主枝の成長を止めて、わきから出てくる子づるを成長させること

摘芯のポイント

  • よく晴れた日に
  • 本葉が4~5枚になったら
  • 主枝の成長を止める

よく晴れた日に摘芯することで切り口がすぐ乾き病気を防ぐことができます。

⑥芽かきと整枝をする

摘芯したことで、子づるから成長してきますが、2本の子づるのみを成長させます。

そうすることで、それぞれの子づるから1つずつの実を収穫できるようになります。

ですから2本の子づる以外のわき芽は摘んでいきます。

⑦育成する

2つの子づるが重ならないようにしながら、水と肥料をあげて生育させます。

子づるが伸びてくる頃には成長もは早くなりぐんぐん伸びてきます。

プランターから出て地面につく頃にはよしずを下に敷きましょう。

⑧人口受粉させる

スイカの花が咲き始めたら、受粉させましょう。

雄花と雌花を探します。

見分け方は

  • 雄花・・・花の付け根に膨らみがない
  • 雌花・・・花の付け根に将来スイカになるような膨らみがある

このように見分けます。

受粉の仕方は

  1. 雄花の花びらを取り、おしべを露出させる
  2. おしべを雌花のめしべに軽くこすりつけて受粉させる

受粉が成功するためには

  1. 晴れた日に
  2. 雄花と雌花が両方咲いていること
  3. 午前の早い時間までに受粉させること

この3つの条件があれば、人口受粉は成功します。

⑨収穫する

スイカが収穫できるのは、受粉させてから35日~45日です。

大玉とこだまによっても変わってきますので、受粉した日をしっかりとメモしておきましょう。

そうすることで、適切な収穫時期がわかります。

ここまでがプランターでの栽培方法です。

スイカの作り方(栽培方法)とは?空中栽培編

次に空中栽培について解説していきます。

空中栽培のメリットは地面につけずに栽培できるので泥はねなどでの病気の発生を避けることも可能です。

①必要な道具を準備する

必要な道具を準備します。

メモ

・プランター

・鉢底石

・培養土

・肥料

・種または苗

・支柱

・麻ひも

・延伸棒ネット

プランターの場合と違うのは支柱とネット類が必要なります。

②苗を植える

苗の植え方はプランタ―編と同じです。

60センチくらいのプランターに2つの苗を35センチ間隔を空けて植えます。

このとき、根鉢を崩さないように細心の注意を払って植えつけましょう。

③支柱を立てて麻ひもを巻く

次にプランターに支柱を立てていきます。

スイカの空中栽培では高さが必要になるため、長さ150㎝くらいの支柱を4本準備して四隅に立てます。

支柱の周りを麻ひもで1周させます。

これを上に向かって4~5か所まいていきます。

強度を強くするために支柱のところで麻ひもを一周させるとよいでしょう。

④整枝する

成長して親づるがしっかりしてきたら摘芯をします。

親づるの成長を止めて、小づるを2本成長させるようにしましょう。

⑤子づるをネットに誘引する

子づるが成長してきたら、朝ひもで作ったネットに誘引します。

このとき、つるが絡まないように注意することが大切です。

⑥人口受粉させる

花が咲いたら雄花と雌花を受粉させましょう。

雄花を切り取って、おしべをめしべに軽くこすりつけます。

受粉させる雄花は、最初に咲いたものではなく2番目以降に咲いた花を使うようにします。

受粉の時間は、朝の9時~10時くらいまでには終了するようにしましょう。

なぜなら、10時以降の時間だと、雄花の花粉の出が悪くなってしまうためです。

⑥実を延伸棒ネットで吊る

人口受粉後、35日~45日くらいでスイカの実がなります。

実がこぶしくらいの大きさになってきたら、延伸棒ネットに入れて果実の落下を防ぎましょう。

⑦収穫する

スイカの実が大きくなったらいよいよ収穫です。

収穫の目安は

目安

  • 実を叩いてみて澄んだ音がする
  • 実についている葉が枯れている
  • つるの付け根がくぼんで縞模様が出てきた
  • 受粉した日から35日~45日後

これが収穫できるサインです。

家庭菜園スイカQ&A

ここからは、家庭菜園でスイカを栽培するときに出てくる疑問をQ&Aでお答えします。

スイカ栽培の肥料は何でもいいの?

A:スイカは中期からぐんぐん肥料を吸うので化成肥料か「スイカ・メロン用の肥料」がいいでしょう

スイカは子づるが伸びてくるくらいから成長が早くなります。

そのため肥料切れが起こることがあり、それを避けるために効き目の早い化成肥料を使います。

しかし、化成肥料だけだとスイカのうまみが薄くなってしまったりすることもあります。

そこでおすすめは有機化成肥料の「スイカ・メロン用の肥料」です。

これなら、おいしいスイカができますし、肥料の効き目も早く安心です。

スイカ栽培が初めての方は、育てる野菜用に作られ肥料が売っていますので、そういったものを使うとよいでしょう。

水はどのくらいの頻度?やり方とは?

A:プランター栽培では、土が乾いたら朝と夕に水をあげましょう

スイカは多湿が嫌いな野菜です。

畑での栽培ではあまり気にすることはありませんが、プランター栽培の場合は、土の状態を観察して乾いていたら暑くない朝と夕方に水やりをします。

ただし、スイカは水を過剰にあげてしまうと「味がぼけてしまう」ということが起こりますのであげすぎには注意が必要です。

日当たりはどうすればいい?

A:日当たりと風通しをよくして、実にもしっかりと日光が当たるようにしましょう

スイカは、夏の定番の野菜といわれるように、高温と強い日光を好む野菜です。

実がなってきたら、葉っぱで陰にならないようにしっかりと果実にも日光があたるようにしてあげましょう。

また地植えの場合、地面についている部分もひっくり返して日光に当てるようにします。

スイカの受粉について?

A:晴れた日の午前10時までに人工的に受粉させましょう

スイカは雄花と雌花の受粉ができないと果実が成りません。

受粉に一役かってくれるのがハチやチョウですが、必ずしもハチやチョウが来てくれるとは限りません。

そこで、人間の手で受粉させる人工授粉をすることで確実に実が成るようにします。

受粉には条件があり

受粉の条件

  • 晴れた日
  • 午前10時まで
  • おしべは2番目以降のものを使う

これらを守ることで確実に受粉させることができます。

スイカが割れてしまう原因と対策

A:スイカが割れてしまう原因は急激な水分の増加が原因です

せっかく収穫を楽しみにしていたスイカが割れてしまうことがあります。

とてもショックなことですが、原因は「急激な水分の増加」です。

ずっと水やりをせずに乾いた状態を続けて、その後大量に水やりをすると起こる現象です。

畑での栽培では、雨水が当たることが原因ですが、プランター栽培の場合は、土の状態をみながら定期的に水やりをすることが大切です。

スイカの水やりはむずかしく、多湿は嫌うけどたくさん過ぎても割れてしまうので栽培するのに手間がかかる野菜の1つです。

スイカの食べごろはいつ頃?

A:果実の根元の巻きひげが枯れて玉に光沢が出始めた時が最適です

スイカの食べ頃を見極めるのはとても難しいです。

たった1日でも収穫日が変わるだけで味に影響してしまいます。

そのため、開花日をしっかりとメモしておき、そこから計算して

大玉スイカなら45日

小玉スイカなら35日

を目安に根元の巻きひげが半分ほど枯れて実に光沢が出ていたら収穫しましょう。

スイカの収穫のやり方はどうやるの?

A:スイカを手で支えながらハサミで株から切り離しましょう

開花日から35日~45日経ったらいよいよ収穫できます。

このとき、せっかくできた実を落としてしまわないように片方の手でしっかりと支えながらハサミを使ってつるから切り離します。

スイカはと落とすとすぐに割れてしまうので収穫では細心の注意を払いましょう。

スイカの消毒はどうやるの?それとも消毒は必要ない?

A:消毒は必要です。木酢液などで対処しましょう

スイカは、苗の頃から害虫との戦いになります。

農薬を使うことは簡単ですが、家庭菜園ではあまり使いたくないですよね。

そんなときには木酢液を使いましょう。

木酢液には

  • 生育をよくする効果
  • 土の中の微生物が活性化する
  • 肥料になる
  • 病害虫の防除になる

という効果があります。

「農薬を使うのは避けたい」という人は木酢液を使いましょう。

木酢液には殺虫効果はありませんが、虫や害獣の嫌がるにおいで寄せつけない効果があります。

使い方は2リットルのペットボトルにティースプーン1杯を混ぜて葉にスプレーします。

スイカ栽培で発生しやすい害虫とは?

A:スイカにつきやすい害虫はアブラムシ・ハダニ・うどんこ病・ナメクジです

虫が近寄る野菜はおいしい野菜ともいえますね。

スイカにつきやすいのがアブラムシやハダニ・うどんこ病・ナメクジが主な害虫です。

ナメクジについては、飲み残しのビールの缶を土に埋めておくことで駆除できます。

また実が成ってからは

害獣

  • カラスなどの鳥類
  • ハクビシン
  • たぬき
  • アライグマ

などの害獣から守る対策も必要です。

どのくらいの量を収穫できる?

A:ひとつの苗から2つの実を成らせるようにつくりましょう

スイカは1株から1~5玉くらい実がなります。

しかし、なった実をすべて育てるのではなく元気な実を2つくらい残して育てるほうがよいです。

なぜなら、スイカは実を大きくするために水分や養分をたくさん必要とします。

実が多ければその分の養分や水分が分散されてしまいすべてが大きく育たないということもあるからです。

せっかくできた実を摘果するのはもったいないと思いますが、大きくておいしい実を成らせるためには必要なことです。

どのくらいのスペースが必要?

A:地植えで栽培なら1株で3.3㎡ほど・プランターなら空中栽培がよいでしょう

スイカの栽培は広いスペースが必要です。

地植え栽培では、1株につき1坪くらいの広さが必要です。

あまりスペースが取れないならプランターで空中栽培するのがおすすめです。

収穫したスイカで食費を節約できるレシピ

スイカを収穫したらおいしく食べたいものですね。

切り分けて塩を少し振って食べるのが定番でおいしいですが、ここではスイカで食費節約できるレシピを2品ご紹介します。

スイカのフラペチーノ

暑い日には冷たい飲み物が飲みたくなりますね。

フラペチーノをスターバックスで頼めば600円くらいしますよね。

そこで、家庭菜園でできたスイカを使ってフラペチーノを作ってみましょう。

材料

  • スイカ 200g
  • 水  150ml
  • 砂糖 10g
  • 氷  50g

作り方

  • スイカの種を取り除きカットして冷凍する
  • ミキサーに凍らせたスイカと水・砂糖・氷を入れてかくはんする
  • カップに注いだらできあがり

とてもかんたんです。

甘さはお好みで砂糖の量を増やしたりしてみてください。

すいかの皮の漬物

スイカの皮も捨ててしまうのはもったいないので漬物にしましょう。

材料

  • スイカの皮
  • 醤油 大さじ1
  • お酢 大さじ1
  • ごま油 小さじ1
  • 鶏ガラスープの素 小さじ1
  • おろしニンニク  少量

作り方

  • スイカの皮以外の調味料をジップロックに入れて混ぜる
  • スイカの皮は外側の硬い部分と赤い実の部分をそぎ落とし白い部分だけを一口大に切る
  • ジップロックに混ぜた調味料にスイカの皮を入れて揉みこむ
  • 冷蔵庫でしばらく漬ける

皮も捨てずにおかずの一品にすれば食費の節約に繋がりますね。

ぜひお試ししてみてください。

家庭菜園のスイカは初心者にオススメできる?

家庭菜園で作るスイカは初心者には少しむずかしいです。

  • 水の管理
  • 肥料の管理
  • 支柱の立て方
  • 整枝
  • 虫や害獣対策
  • 収穫時期の見極め
  • 人工授粉の時期

など手間がかかり栽培するのに初心者には難易度が高い野菜です。

初めて家庭菜園をするのであれば成功しやすい簡単な野菜から育ててみるのがおすすめです。

まとめ

スイカは、スーパーで購入すると1玉2000円くらいすることもあります。

夏に必要な栄養成分シトルリンが豊富で、熱中症の予防にもなるため積極的に食べたい野菜の1つです。

スイカには1坪程度の広さが必要ですが、空中栽培ならプランターでも作ることが可能です。

ポイントをまとめます。

ポイント

  • スイカの栽培に適した季節は5月~9月上旬まで
  • 地植えと空中栽培の方法がある
  • 整枝では親づるではなく小づるを成長させる
  • 消毒は木酢液がおすすめ
  • 害虫だけでなく鳥や害獣などからの対策も必須
  • スイカは1つの株から2玉を育てる
  • 肥料切れに注意する
  • 水はやり過ぎず、やらなさ過ぎず
  • 収穫は開花日から35日~45日後

抑えておきたいポイントはたくさんあり家庭菜園で作るには少しむずかしいですが、自分で作ったスイカの味は格別です。

一度、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

参考になれば幸いです。

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