もっと食費の節約をしたいなら、家庭菜園で野菜を作って食べるのも良い方法です。
最近では100円均一で土やたい肥、支柱などの道具や材料も、簡単にそろえることが出来ます。
ここでは、せまいベランダでも気軽に始められる「プランターで作る白菜の作り方」をご紹介していきましょう。
白菜は使い勝手の良い野菜で、料理レパートリーも豊富。
白菜の簡単調理が出来れば、きっと年に数千円~1万円以上の節約も可能ですよ。
白菜の種や苗はいつ頃入手できるの?
白菜の種や苗は、夏頃から販売が始まります。
種は1年中販売されていますが、苗の多くは8月頃からホームセンターの店頭に並び始めることが多いですね。
実は白菜は、うまく栽培することが出来れば1年中収穫を楽しめる野菜。
- 春に種まき・・・初夏に収穫
- 夏に種まき・・・秋に収穫
- 秋に種まき・・・冬に収穫
ですが、白菜は元来涼しくて気温の低い季節に一番旨みが高まる野菜。
やっぱり、秋から冬の収穫を目指す栽培方法が一番ベストだと思います。
白菜の栽培に向いている季節
白菜は、夏から秋の栽培が最も向いています。
一番オススメなのは、「夏の終わりに種をまいて、霜が降りる前に収穫する」というもの。
先程も言いましたが、白菜は栽培時期を考えて種まきをすれば、1年中育てられます。
しかし気温の低い寒い日に日光に当てることで、より甘味が増加して美味しくなるのが白菜。
ですからここはやはり、秋から冬にかけて食べることを目指して種をまいていきましょう。
注意ポイント
・白菜は、育てる品種によって栽培期間が違います。
・必ず種袋に書いてある「種まき時期」を見て、撒き初めて下さい。
・白菜作りに大切なのは、その品種に合った種まきの時期を間違えないことです。
家庭菜園の白菜の作り方(栽培方法)とは?
ここからは、家庭菜園で作る白菜の作り方を8つの項目に分けてご紹介していきたいと思います。
8つの項目とは、
- 種まきや育苗
- 土作り
- 植え付け
- 防虫ネットを付ける
- 間引き
- 追肥
- 結球し始める
- 収穫
です。
それでは、1つずつ解説していきましょう。
①種まきや育苗
種まき時期は、8月中旬~9月中旬がベストです。
種をまく時期が早すぎると害虫が付きやすくなり、遅すぎると結球せずに白菜が育たなくなります。
ですから種まきのタイミングは、とても重要。
私も白菜作り1年目は、この種まきの時期を見誤って失敗に終わりました。
全然育たなかった・・・^^;
買ってきたタネ袋に書いてある、種まき時期を見逃さないようにしましょう。
②土作り
次は土作り。
プランターに鉢底石を並べます。
底が見えなくなるくらいに敷き詰めたら、買ってきた土をプランターに投入します。
この時、プランターのふちギリギリまで土を入れないようにしましょう。
ぎっしり土を入れず、3~4センチほど高さに余裕を残して入れていきます。
そしてプランターに入れる土は、ホームセンターで買ってきた方が無難。
始めから土作りをすると材料代もかかります。
しかも土作りは素人には難しい側面も多いので、失敗しがち。
始めから、土の中にバランスよく肥料も混ざっている「野菜用培養土」を買ってきた方が、美味しい白菜作りを目指しやすくなるでしょう。
私の使っているのは「アイリスオーヤマのゴールデン粒状培養土」。
加熱殺菌済で衛生的だし、野菜の根が張りやすいので、白菜作りの初心者にはかなり心強い味方ですよ。
ポイント
美味しい白菜を育てるためには、白菜の外葉の成長を大きくするのがポイント!
最初の土に入っている肥料(元肥え)がしっかり効けば、外葉の成長も促されやすくなります。
だから、最初に入れる土は重要!。
③植え付け
植え付けの場合は、15~20センチ感覚で1株づつ植えていきましょう。
種まきは、プランターの場合ですと、20センチ間隔で3つ穴をあけて種をまきます。
プランターの大きさは普通サイズのものでいいですよ。
幅65センチ、深さは15センチくらいあればOK!
(そして出来ればプランターに支柱を差し込むための穴が開いているものだと、もっと良い!)
1つの穴に、種を4個ずつ入れます(種類によって数は違うので確認して下さい)。
そして種をまいたら、新たに土をかぶせます。
周りの土を寄せ集めるのではなく、上から追加して「こんもり」になるように入れていきます。
すると種をまいたところだけ、土が少し高くなりますよね。
これは、根元の排水性を良くするために非常に有効的です。
排水性が高まれば、前もって根腐れ予防をしていることになりますから、白菜が成長しやすくなるんですよ。
後は、プランターの底から水が染み出てくるまで、たっぷりと水を与えておきましょう。
④防虫ネットを付ける
今度は、防虫ネットをつけていきます。
ここで(先程チラッと言いましたが)、買ってきたプランターに「防虫ネット用の穴」が開いていると、仕事がスムーズに進みます。
防虫ネットは、種まきから収穫するまでずっと付けたままです。
そして防虫ネットには、不織布(ふしょくふ)や寒冷紗(かんれいしゃ)、ビニールフィルムなどがあります。
白菜に一番使いやすいのは、厚さ0.5~0.8ミリくらいのネット。
白菜は、害虫が非常につきやすい野菜です。
だから、害虫対策の防虫ネットは種まきの時からしておかないと、絶対に虫がつきます。
家庭菜園で食べる野菜ですから、できるだけ薬剤を使いたくないですよね。
私も農薬はあんまり使いたくないので、防虫ネットは必ず使っています。
虫はほとんど付かなくて、安心^^
ポイント
どれを使うかは、個人の好みだと思いますが、私は「グリーンパルの支柱防虫ネットセット」を使っています。
何度でも軽く洗って使えるから、経済的。
プランターに支柱を差し込むための穴があれば、設置も3分で完了しますよ^^
⑤間引き
芽が顔を見せたら、次は間引きをしていきます。
ちょうどいい時期に種まきが出来ると、それから3~4日くらいでもう芽が出てきますよ。
一斉に小さい芽が土の中から現れるので、見ていて楽しい^^
そして、この時点で1つの芽を引っこ抜いて捨てます。
これは間引きといって、きれいで丈夫な白菜を1つだけ収穫するために行う大事な作業。
間引きは、芽の双葉が完璧に開いて、中に本場が見つけられたタイミングで、1つ引き抜きます。
ここは、ピンセットを使った方がいいですね。
手でつかんで抜くと、根っこがからんで、本当は残したい白菜の芽まで連鎖して引っこ抜いてしまう可能性があるからです。
⑥追肥
追肥は、2~3週間ごとに行います。
一番理想的なのは、買ってきた追肥の説明書きを読んで、その通りの間隔で与えていく事です。
白菜は外葉が大きく成長しないと、結球しない野菜。
結球させるためには、肥料をしっかりと与えることが重要なんですね。
白菜は、元々肥料をたくさん使う野菜です。
葉が黄色くなり出したら肥料が少ない状態に陥っているので、追肥で肥料を与えていき、葉の成長を促します。
ポイント
・一般的な化成肥料は1~2週間おき
・緩効性肥料は、スプーン1~2杯を1ヶ月おきくらい
・即効性が欲しい時は、液体肥料を水やりの代わりに与えてもOK。
なお追肥を置く場所は、茎の根元には置かず、プランターのふちに添ってまきます。
茎に近い部分に与えてしまうと、根っこが「肥料焼け」してしまうので注意が必要ですよ!
追肥のタイミングがバッチリ合っていると、健康的な白菜が育ちやすくなります。
⑦結球し始める
外葉が15枚を超えたあたりから、白菜が徐々に結球し始めます。
白菜は結球しない葉と、結球する葉の2つで構成されています。
結球しない(外葉)は、光合成して株を大きくさせ、中心の結球する葉は、エネルギーを蓄える葉です。
結球とは、白菜が「巻き」始めるということ。
ここからちょっとずつ、白菜っぽい顔が見え始めます。
根元が丸く大きく、どっしりとした雰囲気を持ってきたら、収穫まであとわずかです^^
結球してきたら、雨のふらない日はしっかりと水を与えて下さいね。
注意ポイント
結球しないのは、
・種まきの時期が遅かった
・肥料や追肥の量が少なかった
などの理由が考えられます。
結球の成功には、初秋の成長期に一定の葉数が育っていることが条件。
寒くなる前に外葉が大きくなって広がってきていれば、放っておいても、自然な力で巻いていきますので安心して下さい。
とりあえず、外葉を大きくさせておくのが大事なポイント!
結球しなくても葉っぱとして収穫し、食べることが出来ますよ!
⑧収穫
葉が詰まってきたら、収穫の時期です。
根元をハサミで切り取って、収穫していきましょう。
手で引っこ抜くと、葉が土で汚れるので、調理する時に大変面倒です。
私も土がかぶった白菜を収穫してしまった時がありましたが、葉を1枚1枚洗うのがとってもおっくうでした・・・^^;
ハサミでバッサリ切ってしまえば、軽く水洗いするだけで、すぐ料理に使えます。
ポイント
12月の霜入りで傷みそうな場合、中の結球部分の上部をビニールひもで縛っておきましょう。
外葉は霜でやられますが中の芯の部分は守られるので、2月頃まで収穫が可能。
家庭菜園の白菜のQ&A
ここからは、家庭菜園の白菜作りでよく出る質問を「Q&A方式」で答えていきますね。
Q1、白菜栽培の肥料は何でもいいの?
A:オススメは、家庭菜園用の肥料を買ってくることです。
肥料を自分で作るのは、けっこう手間もかかって大変。
肥料作りは、窒素やリン酸などをバランスよく配合しなければならないため、初心者には難しいんですよね。
私は、「マイガーデンベジフル(住友科学園芸)を利用しています。
マイガーデンベジフルは有機質やマグネシウムなども入っているので、白菜作りにはとてもいいと思います。
プランターのフチにばらまくだけの、簡単肥料ですし。
また温度変化で溶ける量が変わるので、ムダもなく、かなり初心者向けの肥料だと思いますね。
あと私は緊急で追肥が必要な時は、液体肥料の「ハイポネックス原液800ml」も使っていますよ。
Q2、水はどのくらいの頻度?やり方とは?
A:発芽するまでは、1日1回でOK!
その後は、土が乾いてきたなと思ったら水やりをしましょう。
この時の1回量は、プランターの底から、水が漏れ出てくるくらい十分に与えます。
そして、できるだけ「朝」に水やりを行いましょう。
水やりを夜に行うと、「徒長(とちょう)」になる可能性が高まるからです。
「徒長(とちょう)」とは、枝が養分をどんどん奪って伸びていくこと。
枝が養分を使うことで、花がつかなくなってしまうので、野菜の実がならなくなくなるんです。
雨の降らない日は、朝のうちにに水をしっかりとあげましょう。
Q3、白菜の消毒はどうやるの?それとも消毒は必要ない?
A:プランター栽培の場合、消毒は必要ないと思います。
畑だと、消毒剤の散布は必要だと思いますが。
広大な畑は、ネットを使わないことが多いですからね。
もしも、プランター栽培でも消毒をしたい!とお考えの方は、「ベニカベジフルスプレー420ml(住友園芸化学)」を使うのがオススメ。
薄めてあるので、そのまま使えます。
希釈しなくていいからラク!
様々な害虫駆除に効果を見込むことが出来ますよ。
Q4,白菜栽培で発生しやすい害虫とは?
A:アブラムシ、カメムシ、コガネムシ、テントウムシなどです。
アブラナ科に属する白菜は、害虫の大好物。
だから、とっても狙われやすいんです。
他にもモンシロチョウやコナガの幼虫、ナメクジなど、本当に様々な害虫に襲われやすい!
種まき直後から収穫まで、防虫ネットを使うのは鉄則です。
Q5,白菜の収穫のやり方はどうやるの?
A:白菜の収穫は、ハサミを使って根元から切り取ります。
白菜の頭を手で押さえて、硬く締まっていたらその白菜は収穫時期を迎えています。
大きめのハサミやナイフでカットしていきましょう。
Q6,どのくらいのスペースが必要?
A:標準サイズの横長プランター1個あれば、3株の白菜を収穫することが出来ます。
成功すれば1つのプランターから3つの白菜が取れるので、そんなに大きなスペースは必要ないと思いますよ。
プランターを置けるベランダの広さがあれば、十分に家庭菜園としての白菜作りを楽しむことが出来ます。
収穫した白菜で食費を節約できるレシピ
ではここからは、収穫した白菜で節約料理を作っていきましょう。
以下は、私のオススメする簡単な白菜調理法です!
①白菜と豚バラ肉の重ね鍋蒸し
私の一押しは、「白菜と豚バラ肉」をただただ交互に重ねていくだけの、簡単料理♪
白菜と豚肉の甘い美味しさが舌を喜ばせます。
- 鍋やフライパンに白菜と豚バラ肉を交互に重ねていく
- 少量の水と塩こしょうをふる
- 鶏がらスープの素を入れる(大さじ2くらい)
- 火にかける
たったこれだけですが、白菜もたくさん食べられるし、豚バラ肉を使うことで節約にもなります。
ポン酢や胡麻ドレッシング、胡麻ダレなど好きなタレを付けて食べると、飽きることもありません^^
②カンタン白菜サラダ
次は、白菜で作る簡単サラダです。
白菜は4/1使います。
とにかくこの味だったら、どんどん消費しちゃうからたくさん作っても大丈夫♪
ポイント
【以下をボウルに入れて混ぜておく】
- ダシの素・・・大さじ1
- 砂糖・・・大さじ1
- 塩・・・小さじ半分
まずは、白菜をゆでます。
この時、硬い芯の方からゆでます。
葉はすぐゆで上がっちゃいますからね。
お湯から上げて、少し熱さが飛んだら、手で水気を「ギューギュー」っと絞ります。
ここで先ほど、ボウルに入れて混ぜておいたものと混ぜます。
白菜を「エイッ」と入れてください。
そして5~10分くらいしたら、また水気が出てくるので、また絞ります。
手が汚れるのがイヤだったら、お箸でぎゅーっと押さえて、水気を出してもいいですよ。
・マヨネーズ・・・大さじ3
を「ニュー」っとかけて、すりごまを適当にふって、最後にパックの鰹節を入れたら完成♪
シーチキンがあれば、シーチキンを入れてもGOOD!
③塩ダレ白菜サラダ
白菜とマヨネーズの組み合わせに飽きたら、今度はサッパリとした塩味はいかがでしょうか?
今度は、塩ダレサラダです。
ポイント
【ボウルに以下の調味料を入れておきます】
※以下は、白菜大1枚を使った際の分量です。
- ごま油・・・大さじ1
- みりん・・・小さじ半分
- しょうゆ・・・小さじ半分
- 塩・・・小さじ4/1
白菜はたべやすいように、手でちぎります。
塩ダレボウルの中に入れて、混ぜ込みます。
お皿に盛って、あらびき黒コショウを散らせたら完成です。
私は黒こしょうがなくても好きです。
黒こしょうは、見た目がきれいに見えるし味にパンチが出るからいいですよね^^
塩味にあきたら、「ニンニクチューブ」を少々入れて、にんにく味にしても美味しいですよ。
この場合は、最後に「刻みのり」をパラパラと落としましょう。
より一層、おいしくなります。
家庭菜園の白菜は初心者にオススメできる?
白菜を家庭菜園で育てることは、私的には非常にオススメです。
でも、オススメできる白菜の種類があります。
私がオススメするのは「ミニ白菜」。
ミニ白菜の種類
- 黄味小町
- タイニーシュシュ
- 娃々菜(わわさい)
- お気に入り など
上記のようなミニ白菜の品種は、背丈も30センチほどで、使い切りやすい大きさ。
普通サイズの大きな白菜は、栽培する時も大きくなって大変だし、冷蔵庫でも非常に場所を取りますよね。
でも、ミニ白菜ならそんなことがないので扱いやすいんです。
新聞紙にくるんで冷蔵庫に保存しておく時も、冷蔵庫のスペースを占領することがありません。
【ミニ白菜のおすすめポイント】
- 300g~1kgと軽量
- 少ない肥料で出来る
- 人口受粉も要らない
- 結球させやすい
- 短期間で収穫できる
- 栽培中も収穫後も場所を取らない
ミニ白菜は寒さに弱いのが弱点ですが、霜が降りる前までに収穫してしまえばOK!
白菜を冷蔵庫で保存する時は、芯の部分に包丁で十字に切り込みを入れておくと、鮮度の低下を遅らせることが出来ますよ^^
ミニ白菜を育てるのは、特別なスキルは必要ありません。
だから、「べランダで何か育ててみたい!」「節約のために野菜を育ててみたい!」という方は、白菜はうってつけの野菜だと思います。
それにサイアク白菜は、栽培に失敗して結球しなくても、葉っぱを食べられる!
だからムダ知らずで、節約したい方にはホントピッタリです♪
まとめ
白菜は種をまく時期と、肥料を切らさず与えることを覚えておけば、案外カンタンに栽培できる野菜です。
そして白菜は元々、葉が巻いて結球するものと、葉を巻かずに結球しない品種があります。
どちらも美味しいので、色々な品種作りを楽しみながら節約生活を送っていければいいですね。