ネギは、再生野菜の初心者でも成功しやすい野菜です。
「野菜の再生なんてやったことがないから、何からすればいいの?」
そんな人でも大丈夫!
この記事では、ネギの再生方法や栽培の注意点を、初めての方でも無理なくできるように解説しています。
家でネギを再生させていると、使いたいときに収穫でき、とても便利で経済的ですよ。
そもそも再生野菜とは?
「再生野菜? 聞いたことがないわ」
という方も、まだまだ多いのではないでしょうか。
再生野菜とは、野菜の根っこを土や水に入れて育てたもののことです。
環境とお財布に優しい再生野菜について、詳しくお知りになりたい方はこちらをご覧ください。
ネギを土栽培で再生する方法
長ネギや小ネギなど、ネギを土で再生させるのは、とても簡単です。
プランターや花壇のすみに、ちょっと植えるだけでも育ちます。
筆者は、土を用意してきちんと栽培することもありますが、忙しいときには、鉢のはじに植えてしまうことも多いです。
でもネギの再生用に入れ物を用意できれば、ネギに適した土や肥料をあげられるので便利ですよね。
特に長ネギは、生えてすぐに食べないなら高さがでるので、倒れにくい容器があるといいでしょう。
石灰を土に入れる
ネギは弱酸性~中性の土が好きな野菜です。
日本は雨が多いですから、放っておくと土のアルカリ分が水に流されて、酸性になっていることが多いです。
買ってきた土(野菜の土など)ではなく、家にあった土を使うなら石灰を入れて酸度を調節してあげた方が、よく育ちます。
園芸店などで売っている苦土石灰を、20ℓあたり6~8gくらいの割合で混ぜるとよいでしょう。
「ネギをちょっと再生させるのに、苦土石灰を1袋も買ったら多すぎでしょう」
という方は、家にあるお菓子や乾物の袋を覗いてみてください。
もし石灰乾燥剤が入っていたら、成分は生石灰(強いアルカリ性)ですから、土の酸度の調節に使えます。
量が少なくてちょうどいいですが、注意が必要な点があります。
それは、水分を吸収すると高温になるということ。
火傷しないように十分気を付けてくださいね。
また、同じような乾燥剤でもシリカゲルは使えません。
袋をちゃんと確認してから使いましょう。
赤玉土を加える
ネギは、水はけの悪い土が苦手です。
市販の野菜の土や培養土などに、赤玉土や川砂を混ぜるのが理想的です。
本格的に始めたい方は、インターネットや園芸店で手に入るので、赤玉土を多めに入れてみてください。
根本を長めに残す
成功重視なら、ネギを切るときに根っこから10㎝は残した方がいいです。
再生するスピードも、長めに残した方が速くなります。
「え! おいしい白いところを10㎝も再生野菜に回すなんて、もったいない!」
「10㎝ネギがあれば、お味噌汁が作れちゃう」
という人も多いでしょうね。
筆者も10㎝残すのがよいとは知っていますが、もったいないので3㎝くらいに切って植えています。
短めですが、だいたい7~8割くらいの確率で根付いて伸びてきますよ。
ネギ坊主はカットする
長ネギの花を見たことはありますか?
親指と人差し指で〇を作ったくらいのサイズの、球状の花が咲くんですよ。
ネギの花は「ネギ坊主」と呼ばれています。
このネギ坊主ができると味が落ちるので、ネギの葉の先が妙に膨らんできたらカットしましょう。
ネギを水栽培で再生する方法
「土に入れるとネギが再生するのはわかったけど、うちにはプランターを置く場所がないからできないな」
「土をわざわざ買いに行くのは、面倒臭いかも」
という人も、ネギを再生させることはできますよ!
水栽培※でネギを再生させる方法をご紹介します。
※水耕栽培、水耕ということもあります。
長ネギの再生に適した入れ物を用意する
ネギは細長いですから、あまり大きい容器だと中で倒れてしまいます。
立てておけて、清潔さを保ちやすい容器がいいですね。
再生ネギの水栽培におススメの容器は、コップです。
5~10㎝程度に切ったネギの根っこが水につかるように入れましょう。
水は、あまり深く入れると腐りやすくなります。
浅すぎると「いつの間にか水がなくなっていた!」ということになりがちです。
始めてしばらくの間は、水が1日にどのくらいなくなるかをチェックして、ちょうどいい水の量を探ってみましょう。
家に大きなコップしかなくて、どうしてもネギが倒れてしまうこともありますよね。
そういうときは、スポンジを使うと安定しますよ。
清潔なスポンジをコップのサイズに切り、中央に十字に切れ目を入れます。
スポンジをコップに入れて、切ったネギをさして水を入れましょう。
本格的に水耕栽培したくなってきたら、水耕栽培キットというものもありますよ。
ネギの再生だけでなく、他の野菜の栽培にも使えるので、おススメです。
水を毎日変える
ネギを入れた水が腐ったところなんて、想像するのも嫌じゃないですか?
水栽培するなら、ネギの水は毎日変えてください。
減った分をたすだけでなく、水を全部入れ替えて、容器のぬめりもとりましょう。
水は、水道水で大丈夫です。
もし液肥を使うなら、必ず使用法を確認して量を守りましょう。
ネギを再生するなら土栽培と水栽培どっちがいいの?
土や水に入れて、長ネギを再生させる方法をご紹介しましたが、結局どちらがいいのでしょうか?
プランターが置けるかや、毎日の水の交換が負担にならないかなど、ご家庭の状況に合わせてお選びになるとよいと思います。
土栽培と水栽培の特徴は、以下のようになります。
<土栽培>
- 最初に土や鉢(切ったペットボトルで代用可)が必要。
- 栽培中のお世話が楽。
<水栽培>
- 最初に特別なものを用意しないでも始められる。
- 栽培中に、毎日水の交換や簡単な清掃が必要。
水栽培である程度根っこを育ててから、土に植えるという方法もありますよ。
調理のときにでた根っこを、とりあえずコップに入れておき、根っこを育てている間に土を用意できるので、気軽に始められます。
水栽培だと成長スピードがはやい、という傾向はありますが、元のネギの鮮度や日当たりなど、他の要素もありますよね。
味に関しても水栽培は味が薄いという方もいるようですが、条件次第です。
一概にどちらの方が美味しいとか、再生スピードがはやいとは言い難いでしょう。
再生野菜のネギ Q&A
「ネギの再生、やってみようかな。」と思ったとき、ありがちな疑問にお答えします。
何回再生することができる?
ネギは、何度も再生します。
条件にもよりますが、多いときには4回程度は再生可能です。
再生してきて、ある程度の長さになった時点でネギが必要になったら、切って食べる人が多いです。
切った後そのままにしておけば、また生えてきますよ。
再生するまでにかかる期間はどのくらい?
ネギはお天気のいい日には、1日に数㎝のびることもあります。
だいたい再生し始めてから1週間くらい経つと、「そろそろ食べてもいいかな」というサイズになりますよ。
日光などはどうする?
ネギの再生は、日当たりのいい場所を選んでください。
しっかり光合成した方が、早く再生しますよ。
外で土栽培するなら、プランターを置く場所は日光がよく当たるところを選びましょう。
室内で水栽培するなら、なるべく日当たりのいい窓辺に置くといいですね。
調理するときは水洗いした方がいい?
特に水栽培だと、土がついているわけでもないので、一見きれいに見えます。
つい収穫してそのまま刻んで生で食べてしまいたくなりますよね。
でも、プロの農家さんがきちんと衛生管理して育てたものではなく、家庭で栽培した野菜です。
使う前に水洗いして、できれば加熱して食べた方がいいでしょう。
再生野菜でできたネギで食費節約レシピ
再生ネギは白い部分が復元していくのではなく、切り口から生えてくる緑の葉を育てていきます。
再生する本数にもよりますが、そんなにたくさんの量は取れないです。
たっぷりメインとして使うよりも、ちょっと料理に味のアクセントとして入れるのに向いていますね。
少しの量で作れるので、ネギ油もおススメです。
チャー飯やラーメン、ワカメスープに使うと、ネギの香りが効いて味に深みがでますよ。
<ネギ油の作り方>
- ネギ
- サラダ油 ネギが浸るくらい
- ニンニク 鷹の爪 (お好みで。なくても作れます)
ネギの水気をとり、みじん切りにします。
ネギとサラダ油を鍋に入れ、焦げないように弱火でじっくり加熱します。
(ニンニク、鷹の爪を入れる場合は、一緒に入れます)
軽く色づいてきたら、完成。
焦げると苦味がでるので、加熱し過ぎないように注意しましょう。
油を熱してからネギを入れるとはねて危ないので、冷たい油に入れるのがポイントです。
まとめ
ネギはいろいろな料理に入れられる、使い勝手のよい野菜ですよね。
再生ネギをスタートするのは、とても簡単です。
この記事をご参考に、エコで食費の節約になるネギの再生をお試しください。