あなたは豚肉を食べる際に、品種について考えたことはありますか?
私達日本人が食べている豚肉は6つの品種の豚、もしくはこの豚同士の掛け合わせです。
この記事ではその6つの品種のひとつ、大ヨークシャー種という品種の、
特徴や大きさ、種類ごとの特徴などについて解説します。
大ヨークシャー種の特徴
v1800年代にイングランド北部のヨークシャーで白色豚の改良品種として登場した品種です。
日本では「大ヨークシャー」という名前で品種の登録がされていますが、
原産国のイギリスでは「ラージ・ホワイト」種と呼ばれています。
1995年に製作された映画「ベイブ」の主役の豚は、この大ヨークシャー種です。
日本人が想像しやすい、馴染みのある豚ではないでしょうか。
大ヨークシャー種の母親は足腰が強く、子育て上手と言われています。
また多くの子供を産み、成長するのも早いです。
そのため、品種を掛け合わせて繁殖させる際には
母豚として大ヨークシャー種がよく用いられます。
赤肉(赤身)と脂肪の割合が良く、ベーコンやハムなどの加工用としてよく使われています。
大ヨークシャー種の大きさ
大ヨークシャー種は大型の豚です。
おおよそ1000~1300gで生まれた子豚は、生後半年で90kgほど、
生後1年で160~190kgほどにまで成長します。
大人になると、メス豚は約340kg、オス豚は370kgにもなります。
中には500kgを超えるほど成長するオス豚もいます。
大ヨークシャー種の種類
大ヨークシャー種は家畜の経営効率が良いとのことから、
イギリス国内での養豚の主力品種になっていきました。
また、イギリス国外でも注目を浴びるようになり、
ヨーロッパや北米をはじめとする色々な国へ輸出されるようになりました。
そのまま飼育されたり、輸出先の国にもともといる種の改良に重宝されたりしています。
1900年代前半には世界中で最も飼育されている品種になりました。
今でもイギリスやアメリカを始め、オランダやスウェーデンなどでも広く飼育されています。
そしてそれぞれ飼育されている地域によって、体型や特徴が少しずつ違ってきています。
次の項目ではアメリカ系とイギリス系の2つの違いについて紹介します。
大ヨークシャー種 アメリカ系
脂の割合が少ない、赤肉をメインとする「ミートタイプ」です。
アメリカ人の健康への意識から脂肪の少ない豚が人気をあつめ、
このように改良されてきたと考えられます。
大ヨークシャー種 イギリス系
大ヨークシャー種はもともと、豚としては赤肉(赤身)が多い品種ですが、
イギリス系はアメリカに比べると脂身の割合が多くなっている、「ベーコンタイプ」です。
保水力が高く、キメが細かいという特徴があります。
脂肪の融点が高いので、舌触りや歯切れがよくなり、べたべたしにくくなっています。
まとめ
今回は、大ヨークシャー種という豚の品種について、
特徴や大きさ、種類ごとの特徴を解説しました。
主にベーコンやハムなどに加工されて食べられている大ヨークシャー種は大型の豚で、
北米やヨーロッパなどで飼育されている品種です。
飼育されている地域によって特徴や体型が少しずつ違っています。
豚肉やその加工品を食べる際には、品種について少し気に留めてみてはいかがでしょうか。