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キタウシリ牛の特徴とは?定義や歴史を理解しよう

キタウシリ牛の特徴

キタウシリの特徴は赤身肉にあります。

多くの和牛に見られるようなサシは少ないため

脂ではなく肉本来の味を感じることができます。

栄養的に見ても低脂肪、高タンパク質でヘルシーな牛肉といえます。

もう一点。

消費者に対して安全・安心の提供を徹底していることです。

キタウシリは飼育、と畜、解体、加工、販売まで

共同会社による一貫管理体制をとっています。

20000年代初めのBSE問題(※1)以降

消費者は牛肉に対して不安と不信を抱くようになりました。

そんななかキタウシリは牛を健康に育て

安全・安心でおいしい牛肉を作り続ける

というこだわりをもった

健康な牛を育てるプロ

牛を衛生的にと畜するプロ

熟練した技術で牛肉を加工するプロなど

牛肉のプロフェッショナルズに育てられているのです。

(※1)BSE問題…2000年代初め、BSEと呼ばれる牛の感染症が発生。イギリスをはじめアメリカ、日本でも感染牛が見つかる。これを機に消費者が牛肉の購買や食べることに抵抗感を示すようになった。

キタウシリ牛の産地は何県?

キタウシリは北海道で育てられています。

ブランド牛というと限られた地域で生産されることもありますが

キタウシリは十勝エリアを中心に、道南(どうなん)

空知(そらち)、宗谷(そうや)、オホーツク、釧路(くしろ)

根室(ネムロ)、と北海道全域で育てられています。

北海道といえば言わずと知れた酪農、畜産王国です。

人口約528万人に対し、乳牛78万6千頭、肉牛51万3千頭

合わせて約130万頭の牛が飼育されています。(農林水産省2016年畜産統計より)

道民4人に対し牛が1頭あてがわれる計算です。

市町村によっては人よりも牛のほうが多い、ということもあります。

この北海道では全国に流通する肉牛のうち2割が生産されています。

キタウシリ牛の定義

キタウシリは北海道チクレン農業協同組合連合会(以下、チクレン)の

共同会社の一貫管理のもと飼育、と畜、解体、加工、販売される牛肉のことを指します。

また、生産者はみな、以下の項目を守りキタウシリを飼育しています。

ホルスタインの雄であること
換気、消毒などの環境整備を含めた飼育管理をすること
1頭ごとに体調、成長の様子を把握する個体管理をすること
牛舎内の設備保全をすること
およそ20ヶ月齢まで飼育すること

キタウシリ牛の読み方

きたうしりと読みます。

そのままですね(笑)

名前はシンプルですが生産者の熱い思いが込められています。

キタは北海道の「北」、ウシは「牛」

そして北海道の先住民族アイヌの言葉で

大地をあらわす「モシリ」を合わせた

オリジナルのネーミングです。

ブランド牛というと限られた地域で生産され

その地名を冠した名前のものもありますが

キタウシリは北海道の広大な大地

全域で育てられているのです。

また、毛筆や漢字で高級感をあらわした和牛のような字面ではなく

カタカナでかわいらしい名前は、消費者に親しみやすく

普段使いの牛肉としての性格を表しています。

キタウシリ牛の歴史やルーツ

1945年、戦後間もない衣食住のすべてが不足していた時代に

国は食糧の増産と新農村の建設の2本柱とした緊急食糧対策を目的に

「緊急開拓事業実施要領」を策定しました。

それをうけ日本各地で多くの開拓農業協同組合が設立され

食糧の増産と新農村の建設に取り組みました。

その後、国の緊急開拓事業が収束するなか

畜産を主体として自立を目指す開拓農業協同組合が

新たに畜産船専門の農業協同組合として

1974年北海道チクレン農業協同組合連合会=チクレンを設立しました。

以降、酪農(牛乳を生産、出荷する農業)が盛んな北海道で

乳牛から生まれてくる雄子牛の命を大切に育み

おいしくいただくことを使命に活動を続けています。

乳牛=ホルスタイン種とは

みなさんが「牛」と言われて1番に思い浮かべるであろう

白と黒の模様をもつあの牛です。

雌牛は乳牛として飼育されますが

雄牛は肉牛にもなるのです。(繁殖用に飼育されるものもあります)

北海道で飼育されているホルスタイン種の約半数が雄牛で

肉牛として育てられ、いわゆる「国産牛」として流通しています。

そのホルスタインですが

正式にはホルスタイン・フリーシアンといいます。

約2000年以上前にドイツからオランダへの

移民が伴った牛が基になっている

最も歴史の古い品種とされています。

日本には明治18年ごろアメリカから導入されました。

当時のアメリカと同じ呼称のホルスタインという名が

日本では一般的になりましたが

ヨーロッパではフリーシアンの呼び名の方が共通的だそうです。

キタウシリ牛の食べ方

チクレンのホームページでは、お肉レシピ、として

キタウシリのおすすめの食べ方を紹介しています。

ビーフステーキ、ビーフカツ、ボロネーゼと

どれもおいしいそうですね。

さらに保存の仕方など

キタウシリをよりおいしく食べるための

情報提供もしています。

キタウシリ牛の育て方はどうなっている?

キタウシリは3つのこだわりを持って育てられています。

1つ目は飼料です。

キタウシリには牧草、乾草

飼料用トウモロコシを乳酸発酵させた

デントコーンサイレージ等の粗飼料を主体に

主原料がトウモロコシや大豆かすの配合飼料も与えられます。

なかでもこの粗飼料が重要なのです。

粗飼料をたっぷり食べさせ

ゆっくり反すう(一度飲みこんだ食物を再び口にもどし、よく噛んでからまた飲みこむこと)することで、

胃や体が丈夫になり、牛肉本来のおいしさと風味が生まれるのです。

世界の穀物状況の変動に左右されない

安定的に飼料を確保するため、つまり自給力を高めるため

畑作農家を含めた地域農家との連携を強めています。

2つ目は安全・安心についてです。

飼料には遺伝子組み換え作物は使いません。

胃の中で発生するガスを抑えるため抗生物質を使う農場もありますが

キタウシリは粗飼料をたっぷり食べているので、それも不要です。

さらに外国産牛肉にみられる、短期間で体を大きくするための

成長ホルモンも一切使用しません。

これらの薬品は使用基準が定められていて

国が安全性を確保しています。

しかしチクレンでは不自然だと考え

また、消費者の不安になるもの一切を取り除くという意味でも

自然の生理にのっとった飼育法を採用しています。

3つ目は環境です。

よい睡眠のために牛たちの足元にひかれる敷料はこまめに交換します。

夏は送風機、冬は暖房機を

使い牛たちが快適に過ごせるよう温度管理もします。

牛たちがストレスを感じると、ダイレクトに肉の味に影響します。

牛たちがストレスなくのんびり過ごすということは

おいしい牛肉づくりに不可欠な条件なのです。

キタウシリ牛の偽物が出回っているって本当?

平成16年から

牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法(牛肉トレーサビリティ法)

が施行されました。

この法律では国産牛肉について

牛の出生からと畜場(食肉処理場)で処理され

牛肉に加工され、小売店に並ぶ一連の履歴を

10桁の個体識別番号で管理し

取引データーを記録することが義務付けられました。

もちろん、キタウシリも法律を遵守して

飼育、流通、販売されますので

偽物が入るスキはありません。

チクレングループの牛肉情報公開システムにアクセスすれば

だれでも手元にあるキタウシリの生産者、生年月日

飼育場所、餌の履歴などを確認できます。

さらに、チクレンホームページには

キタウシリの生産者や農場の写真が公開されています。

まさに生産者の顔が見える牛肉なのです。

キタウシリ牛のおすすめの部位はどこ?

チクレンホームページには「お肉の部位を覚えよう!」というページがあります。

そこには

ネック

カタロース

カタ

リブロース

サーロイン

ヒレ

ランプ

ウチモモ

ソトモモ

カタバラ

トモバラ

シンタマ

スネ

の13ヶ所についてその特徴と

ぴったりの料理法を紹介しています。

部位によってそれぞれの味わいがあります。

食べたい料理に合った部位を選びましょう。

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