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びらとり和牛の特徴とは?定義や歴史を理解しよう

びらとり和牛の特徴

びらとり和牛は北海道の凍てつく冬を乗り越え大きくなるため、肉のうま味が凝縮した、味の濃い牛肉に仕上がります。

びらとり和牛1頭を育てあげるためには、妊娠期間も含めると約40ヶ月もの時間と労力が必要です。

その1頭1頭に情熱と愛情が注がれ、びらとり和牛は丹精に育てられます。

飼育に時間と手間がかかるため大量生産は難しいのですが、生産者の愛情をいっぱい受けて育った和牛の霜降り肉はまさに芸術品です。

びらとり和牛の多くは社団法人日本食肉格付協会(※1)の格付け(※2)でA5を獲得。

2015年に開催されたイタリア・ミラノ万博の日本館ではびらとり和牛が採用され、世界にWAGYUのすばらしさを広めるのに貢献しました。

(※1)(社)日本食肉格付協会·····全国の食肉卸売市場、食肉センター等において、全国統一の枝肉の取引規格に基づき、中立の立場で、取引される食肉について1頭毎に格付を行っている団体
(※2)格付け····· 1頭の牛からいかに多くの肉が取れるかを表す歩留等級をA~Cで表し、脂肪の入り方、脂肪の色つやと質、肉の色つや、肉の締まり具合ときめの4項目から総合的に判断される肉質等級を1~5で表している

びらとり和牛の産地は何県?

びらとり和牛が育てられているのは北海道沙流郡平取町(さるぐんびらとりちょう)です。

北海道の南西部、札幌から車で約2時間、人口4,891人(2020年4月末現在)のまち。

年間平均最高気温23℃、最低気温-6℃。

アイヌ文化研究の拠点としても有名で、町全体で文化の伝承、発信に力を入れています。

びらとり和牛の定義

びらとり和牛の定義は2つだけです。

1黒毛和種であること
2JA平取町管内で飼育されたこと

というのも、黒毛和種は個体差が大きく統一規格を作るのが難しいのです。

ですから平取町の土地と空気と水と人の愛情を受けた黒毛和種をびらとり和牛としていす。

びらとり和牛の読み方

びらとりわぎゅうと読みます。

びらとりとは北海道の先住民族アイヌの言葉のピラウトゥル「ガケの間」に由来するといわれています。

びらとり和牛は古くから親しまれてきた土地の名前を冠しているのです。

びらとり和牛の歴史やルーツ

平取町の和牛生産は1962年に島根県からの母牛と種牛を迎えたことに始まります。

当時の平取町の畜産業ではそれまで主力だった馬の需要が減ったため代わりに和牛に着目。

沙流川から得られる水、冷涼な気候が肉牛生産と合い、今では全国にファンをもつ牛肉ブランドに成長しました。

今後の課題は地元でのファン獲得です。

というのも北海道は豚肉の消費量が全国トップクラス

すき焼きや肉じゃがも豚肉を使う家庭が多いのです。

北海道で育った優秀な牛が本州に行ってしまい、価格も道内では本州よりも低くなります。

今後は北海道民にも親しまれ、愛される牛肉作りを作りたいのです。

黒毛和種とは和牛の一種で、古くは近畿、中国地方を主な産地とし、農耕や荷物を運ぶために飼われていました。

明治時代に外国種と交配し改良され、昭和19年に日本固有の肉用種に認定されました。

日本全国で飼育されており、現在日本で肥育(※)されている和牛の90%以上が黒毛和種です。

肥育(※)····· 運動をさせないでえさを多く与え、短期間にふとらせること

びらとり和牛の食べ方

びらとり和牛を提供している飲食店では、ステーキはもちろん、炭火焼きハンバーグラザニアも人気です。

平取町ではニシパの恋人ランチと銘打ったイベントを実施。

町内の飲食店でびらとり和牛に加え、びらとりトマト、平取町産米を取り合わせた料理が楽しめるのです。

バーベキュー丼びらとり和牛とトマトのピザなど地元ならではのメニューが並びます。

また、9月にはびらとり沙流川まつりを開催。

毎年来場者1万人を超える人気のイベントです。

ここではびらとり和牛を食べ尽くすと題し、びらとり和牛のバーベキューハンバーグトマト煮が振る舞われます。

観光客だけではなく、地元にも愛される牛肉をめざし生産者、販売店、提供施設が一体となって取り組んでいます。

びらとり和牛の育て方はどうなっている?

びらとり和牛生産者は次のように語ります。

「肉牛農家は牛を見るのが仕事。顔つきや便、エサの減りを見てちょっとでもおかしいと思ったらすぐに熱を測り獣医を呼ぶ。病気になって運が悪かったでは商売にならないから。」

日本の和牛生産は分業制が一般的です。

素牛と呼ばれる子牛を1歳ごろまで育てる繁殖農家と、素牛を3歳ごろまで飼育し肉牛として出荷する肥育農家に分かれます。

これは1頭1頭細かく管理してと育てるため。

びらとり和牛もそのほとんどが分業で育てられています。

素牛には配合飼料よりも牧草などの草をいっぱい食べさせます。

これは牛は反芻(はんすう)動物なので、胃をしっかり発達させれば最終的に体を丈夫に大きくできるとの考えから。

エサのやり方も個々の性格によって変えます。

1頭でゆっくり食べたい牛、隣の牛と競い合ってよく食べる牛、その牛にあった世話の仕方を確立させていくのです。

「和牛は常にランク付けされる。牛の値段はその時の相場で変わるけど、格付けは絶対変わらない。だからどんなときでも1番上のA5を目指して努力する。」

牛の命を粗末にせず、人も喜ぶ肉牛生産がおこなわれています。

びらとり和牛のおすすめの部位はどこ?

びらとり和牛は部位によって違う味わいを持っています。

旨み成分やコラーゲンが豊富で煮込み料理に最適なカタ

赤みの柔らかい肉質に味に深みがあるランプ

きめ細かく赤身と脂身のバランスがよく柔らかいリブロース

好みや料理に合わせて選んでくださいね。

びらとり和牛を通販で購入しようと考えている方は下記の記事をご覧ください。

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