日本が誇る3大和牛の一つがこの神戸牛。
神戸にはポートタワーやクルージングをする場所があり
人気の観光地となっています。
その観光ついでに神戸牛を食べようと考える方も多いのではないでしょうか?
そんな神戸牛を食べて美味しいさだけを味わうのもいいですが
ちょっとした豆知識を知っているだけで、今食べているお肉がどんなお肉で
どのくらい価値があるのかを知るだけでも違った価値観でお肉を味わえると思います。
ちなみに残る2つの3大和牛は米沢牛と松阪牛です。
米沢牛についての記事はこちら
[blogcard url="https://tasob.com/oniku/2019/04/18/yonezawagyu/ "]松阪牛についての記事はこちら
[blogcard url=" https://tasob.com/oniku/2019/04/21/aboutmatsuzakabeef/"]では早速、神戸牛について見ていきましょう。
Contents
神戸牛とは?神戸牛の定義
神戸牛と聞くと神戸にいる牛が神戸牛と言うのかな?と思うかもしれませんが
実は、神戸牛という牛が生まれてくるのではなく作られ認められたお肉(枝肉)を神戸牛と言います。
※枝肉とは家畜の頭・内臓・尾・したんを取り除いたお肉
どういうことかと言うと、神戸牛は兵庫県産の但馬牛から取れる一定基準の条件をクリアしたお肉が神戸牛と名乗れるお肉になります。
なので、神戸牛は牛で言えば但馬牛から取れたお肉の一部だと言うことです。
ちなみに、この但馬牛はかなり有名で神戸牛の他にも
・松坂牛
・近江牛
・宮崎牛
も、この但馬牛をルーツに持っていると言われています。
そして、この一定基準の条件というのが神戸牛の定義に繋がります。
神戸牛の定義
神戸牛の定義は以下
1、兵庫県で生まれた「但馬牛」であること
2、兵庫県内において肥育された未経産牛または去勢牛であること
3、兵庫県の食肉センターに出荷されたものであること
また、公益団法人日本食肉格付協会の定めた枝肉の格付が、下記の4つにあてはまるものだけになります。
1、歩留等級がA・B等級であること
2、肉質等級が4以上であること
3、BMS値(ビーフ・マーブリング・スタンダード)がNo6からNo12であること
4、枝肉重量が雌270kg以上から499kg以下とする。去勢300kg以上から499kg以下とする。
これをパッと見ただけでは何が書いてあるのかわかる人は少ないと思います。
難しい専門用語も多いですね。
これをもっと分かりやすく解説していきます。
まず、神戸牛は但馬牛の枝肉が上記の基準を満たすと神戸牛になります。
1は兵庫県で生まれた但馬牛でなければいけない。
2はブランド和牛に多い条件ですが、特定のエリアで肥育されるていることと未経産であること。
つまり、子供を1回でも生んだ牛は神戸牛になれないということですね。
3これは兵庫県の食肉センターが神戸牛をしっかりと管理下に置くことで安全安心を担保できるので
食肉センターに出荷したもの以外は神戸牛と認めないのです。
ここからは別の公益団法人の条件が加わります。
難しい専門用語が出てきました。
・歩留等級とは日本食肉格付協会が決めたランクのことでA・B・Cに分類されます。
・肉質等級とは霜降り具合・肉の色沢・肉の締まりとキメ・脂肪の色沢と質の4項目で格付けされます。
・BMSとは歩留等級と肉質等級で格付けしたお肉をさらに細分化して格付けするための指標の一つです。
まず、この図を見てください。
これは先ほど説明した歩留等級と肉質等級の図になります。
そして一度は耳にしたことがあるA5ランクのお肉というのもこの指標を使っています。
歩留等級の決め方は切断したロースの断面積から枝肉の重量を予想して
72以上ならA
69以上ならB
69未満ならC
と3段階に分けられます。
枝肉の重量が72以上ならAランクをゲットできます。
そして肉質等級は、5が最高で次が4で3を基準に考え2と1となります。
つまり、歩留等級がAで肉質等級が5だと多くの方が聞いたことある
A5のお肉として認められます。
ここでA5と決まったから終わりではなく、神戸牛になるには
BMS(ビーフ・マーブリング・スタンダード)の格付けもクリアしないといけません。
出典:http://www.kobe-niku.jp/
BMSの指標はNo1〜No12までに分類されていて神戸牛になれるのはNo6〜No12までに入っているお肉だけです。
BMSは脂肪交雑の略で要するにサシや霜降り具合を格付けするための基準です。
なので、A5のお肉という言葉を聞いたことがある人も多いと思いすが
BMSの指標が加わるとA5-12と言われたりします。
A5で最高ランクを獲得してサシが多いNo.12ということですね。
ここまで分かるとA5-3と言われた時に最高ランクのA5のお肉でサシは少なめのお肉なんだなと理解することができます。
神戸牛は牛で評価するのではなく、お肉を徹底的に分析し、どの但馬牛のお肉が神戸牛になれるのかを決めているのです。
神戸牛の歴史
神戸港が開港された1868年になると外国人が多く日本に入ってくるようになった。
それまでの日本は牛肉を食べる文化はなく、主に農作などに牛が使われていた。
その農家の作業等に使われていた牛をイギリス人が食べ、その美味しさを絶賛したことから
神戸牛の歴史は始まった。
ただ、牛は農業を手伝う生き物とされていたので生きた牛を屠殺(とさつ)して食べるという
価値観は当時の日本人価値観とはかけ離れていた。
そのことから牛商人を探し出すのにとても苦労したそうです。
それから時は流れ明治4年に初めて日本人による屠殺場(鳥獣売込商社)が完成しました。
その当時は明確な神戸牛の基準がなかったこともあり、肉質にバラツキがありました。
そこで、1983年に兵庫県が協賛して神戸肉流通推進協議会が発足し
そこから神戸牛の品質の統一化や全国への流通が始まり、今では世界的にも有名なkobe-beefと言われるまでになりました。
余談ですが、兵庫県知事に就任した伊藤博文はイギリスへの留学経験があったことから好んで牛肉を食べていたらしいです。
神戸牛は何県?産地はどこ?
神戸牛は神戸なので兵庫県になります。
加えて、兵庫県のオス牛の精子を使って何代にも渡って交配した牛であること。
地理的な出生地が兵庫県内であること。
月齢で生まれて28ヶ月以上から60ヶ月以下の牛であること。
[voice icon="http://tasob.com/oniku/wp-content/uploads/2019/04/the-draft-3056262_640.jpg" name="肉子" type="r"]特定のエリアで育てられている訳ではないんだね![/voice]もちろん、生きている神戸牛は存在しないので
あくまで但馬牛が基準を満たすことで神戸牛になれるのです。
神戸牛の味と見た目の特徴
※神戸ビーフに認定されるとのじぎくの紋章がお肉に捺印されます。
ブランド和牛の中でもかなり厳しい審査基準を設けているこの神戸牛。
味や見た目にはどんな特徴があるのか見ていきましょう。
・滑らかな舌触り
口に入れた瞬間とろけるような食感を味わうことができます。
また、脂っぽい感じはなく比較的サッパリと味わうことができるのも
このお肉の特徴です。
・神戸牛が持つ特有の甘みとは一体
お肉の味はその牛が食べている餌で決まると言われています。
そして、この神戸牛はとても質の高い草と水を使って丁寧に育てられています。
山草にはすでに餌として必要な薬草も多く含まれているので美味しい草を食べて育ちます。
また、お水は硬水でラジウムが多く名水で育てられています。
・血統がある牛だからこそ最高の霜降りができる
単にいい食べ物と飲み物を与えれば極上の牛ができる訳ではありません。
この芸術的な霜降りが完成するには血統がある但馬牛だからこそ出せる味なのです。
血統がない牛でいい食べ物と飲み物を与えてもあれだ綺麗な霜降りにはならないそうです。
昔から伝統の血統で育ってきた但馬牛だから出せるあの霜降り加減!
それにプラスで厳しい審査基準を設け、パスできた牛だけが神戸牛になれる。
とても大変なことが容易に想像できます。
それほど手間暇をかけた牛だからこそ、この素晴らしい霜降りと心地よい舌触りが生まれ
素直に直感で美味しいお肉だと人間が感じられるのでしょう。
神戸牛の部位と値段相場
・神戸牛サーロイン
200g12744円
・神戸牛リブロース
300g16200円
・神戸牛ランプ
200g5616円
・神戸牛ヒウチ
200g6480円
・神戸牛三角
200g6480円
・神戸牛カブリ
200g5400円
・神戸牛イチボ
150g6480円
・神戸牛フィレ
150g9720円
・神戸牛シャトーブリアン
150g15390円
・神戸牛肩ロース
200g5400円
・神戸牛プレミアム肩ロース
200g7560円
・神戸牛ウデ
200g4320円
・神戸牛ブリスケ
200g2160円
・神戸牛特選もも
200g3240円
まとめ
神戸牛という牛は生きて存在しないことは衝撃的だったのではないでしょうか?
但馬牛の選ばれたエリートのみが神戸牛になれる話でした。
また、神戸牛の審査基準は日本一厳しいとも言われています。
それだけ、品質管理が徹底されているお肉だからこそ世界的にもkobe-beefは有名なのです。
そんなお肉を神戸に行った際は絶対に食べてもらいたいと思います。
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