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つるい牛とは?どんなお肉?特徴や歴史について

つるい牛の特徴

つるい牛の特徴は3つあります。

1つはうま味のある赤身肉です。

多くの和牛に見られるようなサシは少ないため

脂ではなく肉本来の味を感じることができます。

2つ目は柔らかさです。

一般的に肉は脂が少ないと、加熱したときに固くなりがちです。

しかしつるい牛は加熱しても豊富な水分を保ち柔らかく

子どもからお年寄りまでどんな人でも楽しめます。

3つ目はさっぱりした味わいです。

魚や鶏肉と比べると胃に重たい印象のある牛肉ですが

つるい牛はさっぱりと軽く、たっぷりと食べることができます。

つるい牛の産地は何県?

つるい牛が育てられているのは北海道阿寒郡鶴居村(あかんぐんつるいむら)です。

北海道の東部、釧路市の隣

札幌から車で約4時間20分のところに位置する

人口2.515人(2020年2月末現在)の村。

年間平均最高気温は25℃、最低気温は-12℃

北海道の中では比較的に雪が少ない土地です。

名前からもわかるように

タンチョウ鶴の飛来地としても有名ですよ。

つるい牛の定義

つるい牛は株式会社ホクチクファーム(以下、ホクチクファーム)

2003年2月1日に設立した銘柄牛です。

そこで以下のように定義ができます。

1根釧(こんせん)エリアで生まれたホルスタイン種であること
2ホクチクファームの達古武(たっこぶ)分場で6~7ヶ月齢まで飼育されること
3以降は鶴居分場で21~22ヶ月齢まで飼育されること

成長ホルモンを使い、体を大きくさせるようなことはせず

安全・安心なブランド牛つくりを目指しています。

つるい牛の読み方

つるいぎゅうとよみます。

地名を冠した名前です。

ただ、北海道には難読漢字地名が多く

つるい牛が育てられている鶴居村も知らなければ

読み方にちょっと戸惑いますよね。

消費者にわかりやすく、親しみやすいように

ひらがな表記にしています。

つるい牛の歴史やルーツ

ホクチクファームは1997年に設立されました。

北海道内の7公社が合併し、肉牛、肉豚生産部門を独立分離

新たな別会社としたのがホクチクファームです。

ホクチクファームのある根釧(こんせん)エリアは

酪農(牛乳を出荷することを生業とする農業)地帯です。

地域の酪農家で生まれる乳用オス子牛を肉用資源として活用するとともに

酪農家の収入増に貢献することを目的として、肉牛生産強化が始まりました。

ホルスタイン種とは、あなたが「牛」といわれて一番に思い浮かべるであろう

白と黒の模様をもつ、あの牛です。

雌牛は乳牛として飼育されますが

雄牛は肉牛にもなるのです。(繁殖用に飼育されるものもあります)

北海道で飼育されているホルスタイン種の約半数が雄牛で

肉牛として育てられ、いわゆる「国産牛」として流通しています。

ところで、和牛と国産牛の違いを知っていますか?

国産牛とは日本で飼育された期間が最も長く、日本国内で食肉用に加工された牛肉

全国食肉公正取引協議会連合会が定める

食肉の表示に関する公正競争規約に明記されています。

和牛は同じく、食肉の表示に関する公正競争規約で

黒毛和種、褐毛(あかげ)和種、日本短角種、無角和種、

また、これらの交雑種のみを和牛と名乗れるとしています。

さらに農林水産省の定める和牛等特色のある食肉の表示ガイドラインでは

上述の条件にくわえ

国内で出生し飼養されたことがそれぞれ証明、確認できることとしています。

つるい牛の食べ方

やわらかく、さっぱりとした味わいのつるい牛は

いろいろな料理にすることができます。

ステーキ、しゃぶしゃぶ、すき焼きと

あなたの好みに合った料理で食べてください。

ホクチクファームと産直協定を結ぶ

生協ひろしまの生協まつりでは

炭火焼肉がふるまわれるそうです。

肉のうまみがダイレクトに感じられ、おいしそうですね。

つるい牛の育て方はどうなっている?

まず、根釧(こんせん)エリアの酪農家で生まれた

ホルスタイン種の雄牛または未経産の雌牛の中から

健康状態が良好で、正常に歩き、四肢に異常がない

生後約7~30日の牛を選びます。

そして、もと牛専門農場である

達古武(たっこぶ)分場に導入するのですが、

このときは導入車両だけでなく、

子牛も消毒し感染症予防を徹底するのです。

初めの1ヶ月半くらいの間

牛たちをビニールハウスの牛舎で過ごさせながら、

餌の牧草の比率を増やし徐々に離乳をさせます。

ここで胃を丈夫にしながら

配合飼料も食べさせるようにしていくのです。

その後、牛たちを5~6頭ずつのグループに分け

育成牛舎で過ごさせます。

ここではお互いを傷つけないように角を取り除き

肉質を柔らかくするため去勢をしまします。

さらに3ヶ月半が過ぎると

15~16頭ずつのグループに分け管理します。

体が大きくなる時期なので

配合飼料にくわえ、乾草などの粗飼料は

いつでも牛たちのよいときに食べられるような状態にすることが大切です。

6~7ヶ月が過ぎたころに、今度は肥育専門農場である鶴居分場へ移します。

ここでは14頭ずつのグループに分け管理するのですが

これは体が大きくなった牛でも

みんなが十分にエサを食べられるように配慮したものです。

ここで定期的に獣医の指導を受けながら、たっぷり餌を食べ

のんびりストレスがかからないよう出荷まで過ごさせます。

つるい牛の偽物が出回っているって本当?

平成16年から

牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法(牛肉トレーサビリティ法)

が施行されました。

この法律では国産牛肉について

牛の出生からと畜場(食肉処理場)で処理され

牛肉に加工され、小売店に並ぶ一連の履歴を

10桁の個体識別番号で管理し

取引データーを記録することが義務付けられました。

もちろん、つるい牛も法律を遵守して

飼育、流通、販売されますので

偽物が入るスキはありません。

また、ホームページでは個体識別情報を公開していて

だれでもアクセスができ

手元にあるつるい牛の出生年月日、品種、飼養場所などがわかります。

さらに産直協定を結ぶ生協組合との交流会を通し

安全・安心の取り組みを消費者へ伝えるよう努めています。

つるい牛のおすすめの部位はどこ?

つるい牛は部位ごとに違ったおいしさを持っているので

料理に合わせて選ぶことができます。

生協では肩ロースをすき焼き用に

そともも、しんたまはステーキ用に

うちももはローストビーフ用にと

料理に合わせてスライス、パック、販売をしています。

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